風の音だけが週末のConversation

一粒の砂に世界を求め 野の花に天国を見出す 掌の中に無限を捉え ひと時のうちに永遠を築く この詩のように生きたいな

『犬がいた季節』  伊吹有喜

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学校で飼うこととなった一匹の迷い犬のコウシロウを
世話し卒業生する面々と当時の流行りやニュース
この場所に流れた時間を胸に共に生きる。
連作短編。

この時期に多くのことに悩み
その悩みぬいた先にある決断や
残された想いを胸に生きて行くんですよね

何だか切ない世界ですが
これが糧になって明日を生きる源になるし
過ぎてみれば甘酸っぱい青春ってっものかな。
その時に育まれた気持ちと培われた友情や愛情は一生もの。

卒業した後に人生を左右し
お互いの存在がこれまた影響しあう

そういった情景をコウシロウは知ってるんだろうな

人生の大河を見るような
素敵な物語に心洗われました。