風の音だけが週末のConversation

一粒の砂に世界を求め 野の花に天国を見出す 掌の中に無限を捉え ひと時のうちに永遠を築く この詩のように生きたいな

『最後の決闘裁判』

中世フランス、騎⼠:ジャン・ド・カルージュの妻マルグリットが

夫の旧友:ル・グリに乱暴されたと訴える
上告し夫と因縁の被告による⽣死を賭けた“決闘裁判”に委ねられることに・・。
 
三人の視点で物語がリプレイされる構成ですが
会話の中で何を省いたのかで印象はがらりと変わるし
 
それぞれの正義が因縁の相手となると拗れに拗れるもので
真実はどうなのか?
 
それぞれに近い人の視点でまた拗れる。
 
事実に基づいたお話だそうですが
この決闘裁判とは
真実を知っているのは“神”のみであり
決闘し神が“正しい者”を勝利へと導く、本気でそう考えられていたそうです。
 
凄いお話ですが
妻まで火炙りになるとは夫から知らされず裁判に突入。
 
最後の妻視点でのパートを見て愕然。
都合のよい解釈と力の支配の世界なんですよね。
 
神はこんな人間をどう導くのだろうか?
 
全てを神に委ねる愚かさって現代の人間も同じなのかな。