風の音だけが週末のConversation

一粒の砂に世界を求め 野の花に天国を見出す 掌の中に無限を捉え ひと時のうちに永遠を築く この詩のように生きたいな

『AMEBIC』 金原ひとみ

摂食障害の女性ライターは社会や彼氏とも不安定な状態
徐々に不安定を増す精神状態の時に書く「錯文」。
乱れた囚われの心の先には・・。
 
先週読んだ食べ物を美味しく頂く物語との対比
真逆なような話ですが
食べ物を意味する人間関係の距離は同じような気がします。
 
食べるは生きるの原点なのかな
人の生きるに嫌悪し、自らも彷徨う中
次第に錯文の世界と曖昧な現実が交錯するのはリアルな転落スパイラル。
 
AMEBICの題名のように
アメーバーのように分裂し、勝手にそれぞれが増殖する
統制のとれなくなった自身の部位・・
 
錯乱体験する危険性のある劇薬小説。