
DV被害者支援施設を運営する母エヴリンと、配信活動に夢中な高校生の息子ジギー。
互いの世界を理解できず、すれ違いを繰り返す二人が、少しずつ歩み寄っていく──。
この物語には、日常から国レベルにまで通じる「善意のすれ違い」が詰まっている。
良かれと思うその行為が、時に“強制”になってしまう。
それは価値観のズレなのか? 情報不足なのか? それともタイミングの不一致なのか?
ジギーは好意を寄せるクラスメイトとうまく噛み合わず、
エヴリンは支援者の息子の進路をめぐって衝突する。
人間関係の根本にあるズレを、親子という最も近い距離感で見事に映像化している。
もともと持っている「相手に寄り添う気持ち」。
その根本を理解しようとする行為によって、人は何を愛すべきかに気づく。
自分の正義はいったん脇に置いて、ただ相手の心を見つめる。
この映画は、そんな姿勢の大切さをそっと問いかけてくる。