
音楽家・久石譲と解剖学者・養老孟司による対談形式の本。
音楽が人の心に響く仕組みを「感性」と「脳科学」の両側面から探り
耳で聴くことで脳がどう反応し、感動が生まれるのかを考察している。
音楽と言葉、身体と感情の深いつながりを見つめ直す一冊。
特に興味深かったのは、聴覚と視覚にはズレがあり
音の方が先に脳が反応するという話。
意識するよりも早く、音は私たちの脳に影響を与えている。
この事実一つとっても、いかに音が私たちにとって根源的な情報源であるかを実感させられます。
音楽で涙が流れるほどの感動は
「理屈では語れない領域」があるそうで
「構造」ではなく「感覚」を意識するとより芸術を楽しめるのではないかな
「感動は言語を超えた身体反応」であると語る場面など
自分の中であいまいだった「音楽の感動」の輪郭が、少しずつ明瞭になっていく体験。
音楽を科学的に捉えることにも、感性で味わうことにも
どちらにも偏らず両方の価値を認める姿勢に深く共感。
音楽を聴く時、自分の脳がどんなふうに動いているのか
そんな想像によって音楽体験がより一層深く、楽しいものになりそうです。