風の音だけが週末のConversation

一粒の砂に世界を求め 野の花に天国を見出す 掌の中に無限を捉え ひと時のうちに永遠を築く この詩のように生きたいな

『国宝』

任侠の家に生まれた者、喜久雄と歌舞伎役者・半二郎の息子である俊介が
同じ屋根の下で育てられ、友として、ライバルとして
芸に精進するも、二人の運命は大きく変わって行く・・。
呉ポポロシアターにて鑑賞
 
「景色がみたい」語る喜久雄
伝統と美学を極める世界への道を阻む血と言う呪縛
 
父親や師の壮絶な幕引きから始まる明転と暗転は
まさに両方の血が流れるが如き
 
芸が守ると師は言うものの
後ろ盾無くなった喜久雄の転落は胸が痛み
美しい映像と挫折の残酷さに心震える
 
全てを失ってもよいと
悪魔と約束した役者としての頂上の景色とは何だったんだろうか?
 
血筋も才能も、栄光も孤独も、すべてを呑み込みながら、
命を削り積み上げてきた芸の結晶。
その瞬間にだけ立ち現れる、ただひとつの光。
己の眼で確かめた「芸の極み」の世界
それこそが、人間国宝となる瞬間だ。
 
観終わった後もしばらく余韻が心に残る映画。