
『100万回生きたねこ』の佐野洋子さんが
武蔵野美術大学の後輩である二人と語り合った対談集。
それぞれの人生観があまりにも個性的で
読んでいると「人の生き方って本当に唯一無二だな」としみじみ思わされる。
西原理恵子さんとの対談では
彼女の過酷で強烈な生い立ちがそのまま創作の原動力になっていることが伝わってくる。
負のエネルギーも、正のエネルギーも
全部ひっくるめて前へ進むあの力強さは
まさに“生きるパワー”そのものだ。
一方で、作家であり俳優でもあるリリー・フランキーさんとの対談は
柔らかであたたかな空気が流れている。
リリーさん独特の視点と、さりげない気遣いが
場の温度をゆったりと落ち着かせてくれる。
心に深く残ったのは、リリーさんの手紙や
裕福ではなかった子ども時代の友人宅で感じた「お金の使い方の豊かさ」。
物が多いか少ないかではなく
人の営みそのものが豊かさをつくるのだと、あらためて気づかされる。