
凶悪な殺人事件で死刑判決を受けた鏑木慶一が脱走する。
姿を変え、顔を変え、名前を捨てながら逃亡を続ける。
その逃走の先にある“真の目的”とは何なのか――。
最優秀監督賞:藤井道人
最優秀主演男優賞:横浜流星
最優秀助演女優賞:吉岡里帆
物語を貫くのは、
「何が真実で、何が正義なのか」という根源的な問い。
捻じ曲げられていく事実の中で、人の善意はどこまで信じられるのか。
観る者は否応なく、その視線を試される。
鏑木慶一は語る。
それでも世界を信じる、と。
たとえ真実であっても、分かってもらえないことがある。
そんな現実が、この社会には確かに存在している。
恐ろしいのは、メディアや組織によって巧妙に作られた“物語”
一度貼られたレッテルは、簡単には剥がれない。
その中で個人は、あまりにも無力ですよね。
だからこそ、この映画は静かに教えてくれる。
「正体」とは、名前や経歴ではない。
誰かとどう関わり、どんな選択を積み重ねてきたか――
その連なりこそが、人の本質なのだと。
自分が信じてきた“人を見る目”は、本当に正しかったのだろうか。
そんな問いを、胸に残す物語。