風の音だけが週末のConversation

一粒の砂に世界を求め 野の花に天国を見出す 掌の中に無限を捉え ひと時のうちに永遠を築く この詩のように生きたいな

「風の歌を聴け」村上春樹

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10年ぶりにこの本を読んだかなぁ?
今、読んでも色褪せてないなぁ
それは何故なんだろうか?
何かしら自分の心も10年前と同じ気持ちを持ち続けていたのだろうか?
10年の歳月は風の様に過ぎ去って
風が囁いた歌は過ぎ去ってしまったけど
自分は風が吹いた後に取り残されたのだろうか・・?
本編でラジオへ少女があてた手紙にあった一節
「海の香りを胸一杯に吸い込めたら・・・
    世の中が何故こんな風に成り立ってるのか分かるかもしれない。
       ほんの少しでも理解出来たとしたら・・・」
癒されるなぁ・・。
そして、印象深い言葉・・
「完璧な文章などといったものは存在しない。完璧な絶望が存在しないようにね」
「昼の光に、夜の闇の深さがわかるものか」
村上春樹ってやっぱり素晴らしい作家だと思うのは
こんな文章に出会う時ですねぇ。
心を掴む、CMに使いたいぐらいキャッチーな言葉ですよね。
そして何より、主人公はどこかニヒリストっぽいけど
しっかり生きてる・・。
生きる事・・風の歌を聴く事かもしれない。

あぁ、そうそうデレク・ハートフィールドって存在しないんですね。
ネットで調べて初めて知りました。