風の音だけが週末のConversation

一粒の砂に世界を求め 野の花に天国を見出す 掌の中に無限を捉え ひと時のうちに永遠を築く この詩のように生きたいな

『浮世でランチ』 山崎ナオコーラ

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自分の話じゃないかってぐらい
いつも彼女の作品に出て来る人と
自分の考えてた事とダブルんですよね。
象徴的な言葉が綴られてました
「実感というものは必ず、終わった後にやってくる」と言う世界の法則・・・
いくら思っても考えても実感ってのは
過ぎ去った時間軸がないと受け入れて昇華できないんですよねぇ。
決定的に失った喪失感や空虚だと心を過る世の中なんて・・
学生の頃に考えてたなぁ
今も答えなんてでないけどね・・
宗教だったり、いろんな価値観の狭間にあるものだったり
人と人との関わりや距離観だったり・・
見つける事なんできっと出来ない自分探ししたりして
そんなちょっとした心の欠片が上手く書かれてて
そんな事考えてたなぁ・・って懐かしく思いだしながら
この物語の主人公とは背景も性別も何もかも違うけど
何か安らいだ心で共感して読んでました。
この本のタイトルの浮世でランチってのも上手い事を言うもんですよね
本文にあった言葉
「どこにも理想郷はないし、理想の友だちもいない。
 会社は辞められるけど、この世界から出ていくことはできない。
 腑に落ちないことだらけの世の中でも、ここでメシを食わねばならない。」
どうあっても生きていかないといけない浮世と
ランチって職場の人間関係が浮き彫りでリアルで様々でなんですよねぇ・・
寝てる人、外に出る人、集団でワイワイと食べるランチとか・・
良くも悪くも無く、どうあっても
世界を受け入れ認める事
この世は浮世でランチかなぁ。