風の音だけが週末のConversation

一粒の砂に世界を求め 野の花に天国を見出す 掌の中に無限を捉え ひと時のうちに永遠を築く この詩のように生きたいな

『死神の精度』 伊坂幸太郎

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死神の「調査部」員として人間の世界に派遣され
調査対象である人間を一週間にわたり観察し死を見定める。
そんな設定が違和感なく
あぁ・・なるほどって入り込めるんですよね
伊坂幸太郎さんの作品がよく映画化されてる訳だなぁと感心。
このキャラクター設定がまたいい。
余計なことは喋らないし
ニヒリストでありながらも
ロマンを感じる
そんな彼は音楽を愛しているのに対し
渋滞は人間が作ったものの中で
一番醜いものだと言う死神。
この作品も例にもれず
エンターテイメント性があり映画や舞台などになってるのも分かる
映像がイメージしやすく話が面白く書かれてるんですよね。
またセリフも粋。
「人が生きてるうちの大半は、人生じゃなくて、ただの時間、だ」
そうなのかもしれない
人生を生きるって考えると難しい話かもね。
短編が収録されてるけど
そんな短編が繋がるんですよね。
ラストでこんなことも言ってます。
「眩しいのと、嬉しいのと似てるかも」
そうかもなぁ・・読んだ人は感じるかな?
空の無限の広がりと時間の不思議な力を・・