懐かしい風景に出会ったような・・
そんな気持ちになる十二の短編集
こんな文章があります。
「・・一郎の目をじっと見てるうちに、じんわりと涙が出てきた。
こんな瞬間はもうないような気がして、涙が出てきた。」
この短編の中でいろんな涙が流されるんですが
生活の中で自然に流れる涙。
涙って最近、涙流してないよなぁ・・。
いつからだろうか?
日々の営みでどこか遠くへ忘れ去られた感情の欠片はどこへ・・。
忙しい生活で冷めてしまった温かくやわらかな気持ちはどこへ・・?
そんな些細だけど大切な温もりを感じる物語。