風の音だけが週末のConversation

一粒の砂に世界を求め 野の花に天国を見出す 掌の中に無限を捉え ひと時のうちに永遠を築く この詩のように生きたいな

『乳と卵』川上未映子

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姉とその娘と私の三人の不可思議な夏の三日間を描く。
『乳と卵』は第138回芥川賞受賞作。
もう一編はOLさんの心のうちを描く、「あなたたちの恋愛は瀕死」
「あなたたちの恋愛は・・」は何とも後味が悪かったな・・。

さて、『乳と卵』ですが・・。
思春期の娘と母親の言いたくても言えないこと
積もり積もっての衝突
豊胸への価値と子供の引け目と心情の理解
縺れた糸は時間と共に硬直化してしまうもの
文章もポツポツと語られながら
クリマックッスは怒涛のラッシュで表現されてて
何とも饒舌な文章とでも言えばいいだろか・・?
読み進んでると川上未映子さんのイメージと被るんだよなぁー
実際どんな方か知らないんですが
作家のイメージが作品の文体と被るってますねー
御本人も快活で感情のストレートな方なのかな?
『ヘブン』の時のラストの鮮やかさみたいに
躍動感のある感情の大波を受ける時
力強い生命力を感じます。
話が逸れたけども・・
自分の心の秘めた思いを大切な人に伝えようと努力してますか?
この親子との三日の物語を読みながら・・
そんなことを思ってました。