先に原作を読んだんですけど
この作品の持つ心の底にある恨みの深さやドロドロを
どう映像で表現するのか?
興味があったんですがそれを損なうどころか
ラストの爆破映像による破壊力はすさまじい
中島哲也さんの表現力はそれほどまでに良かった。
それぞれの登場人物を演じる役者陣も
一級で松たか子さんの静かな淡々とした振る舞いは
もはやこの世から乖離した復讐の鬼であり
少年Bの母親の木村佳乃さんの狂気に迫り
生き詰る心理も上手く表現されてる。
そして何よりこのストーリーは
あの少年時代独特の危うく、繊細で単純な脆さに恐怖する。
人はいつかの危うさの嵐を超えてしまい
それを忘れてしまうものなんですよね。
救いなく心凍るぐらい絶望する映画ってのも悪くない。
あのラストは賛否あるだろうけど
私はグットエンドと思います。
ちなみに納得の第34回日本アカデミー賞を授賞作品。
『告白』 湊かなえ
原作本のレビュー
http://blogs.yahoo.co.jp/gogo_yellow_bicycle/58395176.html