風の音だけが週末のConversation

一粒の砂に世界を求め 野の花に天国を見出す 掌の中に無限を捉え ひと時のうちに永遠を築く この詩のように生きたいな

『まほろ駅前番外地』三浦しをん

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前作の『まほろ駅前多田便利軒』 三浦しをん
http://blogs.yahoo.co.jp/gogo_yellow_bicycle/60678504.html
の続編です。

便利屋”多田便利軒”の経営者である多田啓介と転がり込んできた行天春彦
彼らふたりは今も二人の奇妙な暮らしはあれから2年たったんですね。
コンビや付き合いってのは不思議なもので
いい人だから続くわけではなく
喧嘩や不満を抱きながらも
離れることが出来ないもの
これを縁と言うものなんでしょうね・・。

そんな彼らにはまたも一癖ある人々が集う
ある人は悲しみを背負いながら
心の空白を埋めるように仕事に打ち込む
その空白には

「・・なぜ置いて行くのか。なぜ黙って去ってしまうのか。
信頼を裏切られ、愛を断ち切られて
一人たたずむ人間の、心の振るえが部屋の空気を揺らす・・」

同じような体験は共鳴するものかもしれない
声にならない声を聞いて・・。

多田啓介が言う
「「すべては元通りとはいかなくても、修復することはできる」
おまえは俺に、そう言ってくれたじゃないか。
どうして、自分にだけはそんな日は来ないと思うんだ」

自分が治癒に必要なものは
偶然なようで必然的に選択して
自然に巡り合うものなのかもしれないですね。
偶然に手に取った本のように・・
心に嵌るものでした。