『白鳥の湖』のプリマを演じるニナを襲うプレッシャーと壊れ行く精神
ニナを演じるナタリー・ポートマンがアカデミー賞最優秀主演女優賞を獲得。
この壊れ行く精神の圧迫感、息苦しさは
一気にラストまで張り詰めた気持ちのまま途切れることなくエンディング
最近、これ程のドキドキってあったかな?
脚本の巧みさと斬新さもあるけど
主演のナタリー・ポートマンの清楚でありながら病的に歪む表情や
そのポートマンよりも病む原因の一つの
期待を掛けすぎる母親を演じるバーバラ・ハーシーが
かもし出す神経質さはオスカーだろってぐらいリアルで恐ろしい。
善意を持ちそれがさも全員の正義であると思い込み
人を害するものこそ一番の悪だと日頃から思ってるんですが
まさにそのたちの悪い悪そのもの
それに加えて才能ある新人の追い上げ
団員の嫉妬、演出家からのプレッシャー
そしてなによりも自身の完璧を求める気持ちが自身を追い詰めます。
最近のニュースによると
今年も自殺が3万人を超え14年連続だとか・・
会社にも心を病んで休まれてる方がいるけども
考え方として前向き、自己実現ってものを
マストでやらないとならないって背負いすぎるのは
いけないのかも・・
だけどもこの映画ラストの白鳥の湖のヒロインと共に死を迎え
パーフェクトってつぶやきに込められた
安堵と幸福感は自身の求める最高の幸せじゃないかな?
死ねるぐらいのやりたいことをやりきる完璧さ
それに出会えることは至福で甘美な世界。