風の音だけが週末のConversation

一粒の砂に世界を求め 野の花に天国を見出す 掌の中に無限を捉え ひと時のうちに永遠を築く この詩のように生きたいな

『カラーひよことコーヒー豆』 小川洋子

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雑誌『Domani』に2年間にわたり連載されたエッセイに
書下ろしを加えた小川洋子さんのエッセイ集です。

いつおながら・・
小説が面白いと感じる作家のエッセイに外れなし
目次としては
世界一孤独な人/幸福なお化粧/思い出からやって来る人
働く人の姿/大人の女性とは/本物のご褒美/黙々と労働する人
言葉の天使、通訳という仕事/人と人が出会う手順/神様の計らい・・など
連載分24本+書き下ろし5本あり

内容は日常のささやきなんだけど
その中に不意に涼しげな風が頬をなでるような
優しさって言うのかなぁ?
あぁ・・いいね!って思うエッセイに出会うと
気分が”ホッコリ”します。

印象的な部分
「本物のご褒美は、自分でお金など払わなくても、思いもかけない場面でもたらされるということを、
一生懸命働く人々なら誰でも知っている。
それは形を持たず、手触りもなく、あっという間に通り過ぎてゆくにもかかわらず
記憶に深く刻まれるご褒美である。
例えば、「ありがとう」の一言や、心からの笑顔や、握った手の温もりなどだ。」

お金とか製品とか地位とか論える具体的で合理的じゃないものにある
換え難い喜びってものは大事で尊いものですよね
ささやかな喜びを大事にしよぉ~