風の音だけが週末のConversation

一粒の砂に世界を求め 野の花に天国を見出す 掌の中に無限を捉え ひと時のうちに永遠を築く この詩のように生きたいな

『縦糸横糸』 河合隼雄

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共感し学ぶことの多い著者の河合隼雄さんは
日本の心理学者・心理療法家で
分析心理学(ユング心理学)の第一人者とされています。
そんな河合さんが1996年から2003年まで産経新聞での
月一回の連載コラムをまとめたものです。

ニュースとしては過去のものですが
現代も同じ構造による違う問題が表面化しており
中身の分析は的確で明快
やっぱ素晴らしい方だと思う。
真理ってのもは時が経てども変わらないものなんだね。

本文にあった
「わが国で反省すべき点は、高度成長期に経済の発展に伴う
「豊かな」生活をするため、日本人すべてが金儲けに熱心になるあまり
家族の関係が希薄になってゆき、いざというときの家族の支えが
非常に弱くなっていることである。
極端な表現をすると、夫婦、親子の秤が
心ではなく、お金でつながっているので
少しお金が無くなると絆が切れてしまうのである。」

震災でも多く言われた”絆”って言葉に込められた
現代のあらゆることに繋がる病理の処方箋って
”絆”ってキーワードになりそうだな・・
自分は絆をどう捉えてどれぐらいの絆を築けたのか?

他にも感動が心を癒す話とか
分析は自分の心の分析の為にあるものだとか
携帯にしても何か他に心を配ってるようだが
極端な自己中心性がるだとか・・

中年における価値観の転換の有り様はもちろん人によって様々であるけど
本当に目から鱗とはこのことだな。

集中豪雨のように降り注ぐニュースや出来事。
吸収せず側溝に流すだけじゃなくて
なぜなのか?って分析し
人の心を理解することで
未来を切り開き生きる力になることってあるよなぁ~
やっぱ真理を探求する視点って大事。