風の音だけが週末のConversation

一粒の砂に世界を求め 野の花に天国を見出す 掌の中に無限を捉え ひと時のうちに永遠を築く この詩のように生きたいな

『日本の難点』 宮台真司

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社会学者で首都大学東京教授の宮台真司が分析と処方箋
1章・人間関係はどうなるのか
2章・教育をどうするのか
3章・幸福とはどういうことなのか
4章・アメリカはどうなっているのか
5章・日本をどうするのか
って流れで展開される日本の難点

理論的でイノベーティブ、怪しさもある宮台は好きな知識人の一人
やはり期待を裏切らないなぁ~

問題点の分析の視点の確かさは
深い造詣と認識に
クリエイティブな着想と発想は目から鱗
この痛快さが好きな理由なんだろうな。

現代日本の問題点って
誰もが認識してて処方についても
分かってるのに実行出来ない社会
インセンティブな仕組みこそ底が抜けた社会には必要で
それぞれが社会や自分自身にもコミットしていくことが
この白けた社会には必要なんだろうね。

自殺に関して本文にあった
「お前が死んだらオレは悲しい」
「おれはお前のことをいつも思っている」
経済問題による自殺理由ってよりも
包摂させる社会の欠損が原因なんじゃないだろうか。

最も印象的だったのが・・
難点ではないんですけど
「本当にスゴイ奴は利他的で
人間は利他的な人間の「本気」に「感染」する」って一節。
チェ・ゲバラの話もあったけど
なるほどなぁ~そうだよなぁ~
基本姿勢としてカリスマである指導者は
個人の利益に生きるのではなく
他利的であることに感染し大衆が陶酔してしまうものなんだよなぁ。

日本国の難点は自分自身への生きる難点でもあるんだよね。