風の音だけが週末のConversation

一粒の砂に世界を求め 野の花に天国を見出す 掌の中に無限を捉え ひと時のうちに永遠を築く この詩のように生きたいな

『自縄自縛の私』 蛭田亜沙子

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セクシーでエロティックでマニアックな短編が続きますが
そんな秘め事って日常とはまた違う
個人的な嗜好が極まりつつも暮らす
そんなもんですよね。

私はノーマル(たぶん自分ではそう思ってる)な嗜好ですが
この短編に出てくるような
嗜好が分からないでもないな
マイノリティな人が存在してて
それを密かに謳歌してるって想像に容易いですよね。

人の満足てどこにあるのか?
欲望が達成されることならば
欲望とは限りない貪欲なもの
それを抱えて悩み苦しみながら
社会やしがらみと折り合いを付けながらも
箍を超えないように日常を楽しむ
そんな人の悲哀がきっちりと描かれてて
人生の真理でもありますよね。
やっぱ性って根源的なもんなんだなぁー

だからこの物語が支持され賞をとるに至ったんじゃないだろうか?
虚構であれ何であれ
想像は世界やモラルを超えて人を翻弄するものですよね。

ちなみに
『自縄自縛の私』は「女による女のためのR-18文学賞」の第7回大賞受賞作。