風の音だけが週末のConversation

一粒の砂に世界を求め 野の花に天国を見出す 掌の中に無限を捉え ひと時のうちに永遠を築く この詩のように生きたいな

『アヒルと鴨のコインロッカー』

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伊坂幸太郎の同名小説を、瑛太松田龍平で映画化。
広辞苑を1冊強奪する“という計画をもちかけられたこの話
これには伏線がありまくり・・・。

原作はすでに読んだんですが
ガッカリさせずに巧く撮ってるなぁ~ってのがファーストインプレッション。

伏線が交差する部分がこの作品の命なんで
後から腑に落ちる河崎の河の字や
広辞苑と広辞林の間違い、本棚の教科書など
あぁーそう言えば、そうだよなって閃きって感動に似た
ある衝撃ってある。

テクニックもですが本題はもっと巧み
残酷な現実と不都合な事実
何とかしたい感情と青春の葛藤は
まさに刹那ゆえの光ってありますもんね。

椎名(主人公)がボブ・ディランの「風に吹かれて」を口ずさみながら
ダンボールを畳んでたあの時に
運命は決まってたんだ。
そう、神様だもんね。

ラストも続きを想像させる終わり方だけど
ディランの歌じゃないけどさ
「・・・その答えは、風に吹かれて、誰にもつかめない・・・」

レトリックが効いたすばらしい作品。