風の音だけが週末のConversation

一粒の砂に世界を求め 野の花に天国を見出す 掌の中に無限を捉え ひと時のうちに永遠を築く この詩のように生きたいな

『風の歌を聴け』

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村上春樹のデビュー作の群像新人文学賞受賞作を映画化。
夏休みに生まれ故郷の海辺の町へ帰省した大学生の
馴染みのバーでの友人たちとの再会を描いた作品。

観てて、あれ?ずっと以前に読んだ原作と違うよな?って思うけど
あの時代に流れる空気感は
ノルウェーの森」の映像と同じものが漂ってるな。

台詞も荒く映像も不器用でスマートじゃないけど
何か塊り感とでも言えばいいのか・・?
形にはないけど確りとそこにある
やるせなさと、信じてたものに落胆した現実
本当に信じたいものとのギャップとでも言えばいいのかな?
そんな決定的に失われて戻ることのない空白のもの

ラストの色濃く残る記憶と
すでに廃墟になった店
印象的なラストの余韻。

振り返り失われたものを感じることも時に大事なんだよね。