デンマークとアフリカの難民キャンプで医師をする父と
デンマークでいじめを受ける息子
報復は是か?非か?
揺れ動く主人公の苦悩する姿を映し出す。
第83回アカデミー賞、第68回ゴールデン・グローブ賞で外国語映画賞をダブル受賞作品。
アフリカの難民キャンプへは惨い殺戮によって運ばれる人々
相手への怒りは殺意に変わり
新たな殺意と報復はまた新たな復讐へと繋がる。
学校でのいじめや地域での無法者からの暴力
この医師であるアントンは負の連鎖を心得てて
子供前でも毅然と非暴力で暴力の無意味さを説く
このシーンではモヤモヤとした気分でした
頭では分かってる無意味な暴力の連鎖を断ち切るには
赦すと言う行為と違う手段による解決が望ましいことは当然ながら分かってるのだけど・・
もしも何の落ち度もない人間に対して
無法者による危害(アフリカでは妊婦の腹を割くとか腕を切り落とすとか)が
非人道に平然と行われるならばより強い力による罰と反撃を受けるのは当然であり
最近、流行の「半沢直樹」じゃないけど倍返して
罪を罰したいって思うんですよね。
この子供の世界だけじゃなく
世界は報復と力による支配と均衡によって保たれてるんじゃないだろうか?
しかしこの力による支配を
無くすにはどうすればいいんだろうか?
人の進化と英知が試されてますよね。
人類のテーマ、善と悪と罪と罰って・・。
終戦の日に思う。
ラストは全編に流れる美しい自然のように
希望の持てる光のようなものが救いだった。