この難しい作品を見事に映像化してますね。
原作のレビュー『ふがいない僕は空を見た』 窪美澄
記事のURL: http://blogs.yahoo.co.jp/gogo_yellow_bicycle/61080800.html
子供の出来ない夫婦と姑の嫁を深く傷つける小言や
親の借金で貧乏な学生
ボケた祖母や夢の持てない女子高生
倒錯した性や闇を持つバイト先の男
自分にしてもそれぞれ生きてると問題や悩みは尽きないものですよね。
人には少なからずある欲ってものがそうさせるのかな?
時に欲は人を向上させ未来を構築する力を生み出すものの
ここで描かれる”性”や”見栄”
”自己顕示欲”、”嫉妬”の醜いものが
やるせなく重く心に圧し掛かる
見てて先が見えず悲しくなるような現状だけど
主人公の母親がつぶやく言葉
「生きていてね」
そう願ってくれる人間がこの世に存在する強さ
全てを集約されたこの生きるって行為は
負を含めて生きるってことであり
それぞれが幸せに到達する為に
背負わなければならないもの
だから生きる生き抜いて欲しいな。
エンディングに近づき
希望を少し感じるシーンで
助産師の母の手伝いをして生まれた赤ちゃんを見て
「やっかいなモンつけて産まれてきたな」って笑顔になるシーンは
吹っ切れた希望を持てる印象的なシーンでした。
いろんなことがあるけども
タイトルじゃないけど
ふがいなくとも希望を持って空を見たいな。