風の音だけが週末のConversation

一粒の砂に世界を求め 野の花に天国を見出す 掌の中に無限を捉え ひと時のうちに永遠を築く この詩のように生きたいな

『太陽は動かない』 吉田 修一

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AN通信の鷹野一彦は産業スパイ
機密情報を手に入れ高値で売り飛ばす
商売敵が暗躍するノンストップ・アクション。


今までの作品
横道世之介」「さゆなら渓谷」などとは異なる系統の作品で
以前の作品のファンからすると
ちょっと残念なのが正直な印象。

新たなチャレンジなのかな?
構想や着想は面白く
ノンストップな展開で結びまで楽しめましたが
期待するものが薄いのは残念。

あの何とも心に迫るような繊細なタッチや
心が温かくなるような情景がなく
敢えてドライに描いたのかも知れないけど
最後まで違和感は拭えなかった。

そんな中でも美点として光ってたのは
目的の為に純粋に戦う人間の放つ力強さ。
明日ではなく今日を生きる強い意思。

余計な事を考えずに
シンプルなアクションの世界に浸るのが
楽しむ極意かも知れないですね。