風の音だけが週末のConversation

一粒の砂に世界を求め 野の花に天国を見出す 掌の中に無限を捉え ひと時のうちに永遠を築く この詩のように生きたいな

『透明カメレオン』 道尾 秀介

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突然行きつけのバーで女に出会う
女から謎の言葉「コースター」?「殺した」?と一言・・・。

道尾さんと言えば
『月と蟹』 道尾秀介
http://blogs.yahoo.co.jp/gogo_yellow_bicycle/60300713.html

『光媒の花』道尾秀介
http://blogs.yahoo.co.jp/gogo_yellow_bicycle/59749493.html
なんですが・・・

あの頃の作品はよかったって・・。
いつもはネガティブな書評は書かないポリシーなんですが
これは書きたくなったので正直ってのもポリシーなので書くとー。

最近どうしたんでしょうね。
才能が枯渇したのか?
違った方向性模索してるのか?

かなりのクオリティダウンは否めない。
今回の作品はメディアなど媒体でかなり宣伝されたものでしたが

今や大物なので宣伝する力はあるけど
それでは以前のファンの心を満足させるものではないですね。

内容としては
謎の女の企てた殺害計画に参加する動機が薄いし
それぞれの心が予定調和過ぎてご都合主義的

聞き違えの発想やバーでの集いの掛け合いはなかなか軽快でいいけども・・。
何を焦ってるのかな?
それとも余裕をブッこいてるのか・・。
小手先で書いたようなライト感は期待するものではない。

ラスト5ページは凝縮され
畳み込むような流れと筆圧はよかったけども
結局そこに至る流れで半減し不満も積もる。
着想としてはいいのに・・
何だか好きな作家だけに落胆しました・・。
安定してハイレベルは難しいのかな・・
それとも才能は枯渇するものなのか?