風の音だけが週末のConversation

一粒の砂に世界を求め 野の花に天国を見出す 掌の中に無限を捉え ひと時のうちに永遠を築く この詩のように生きたいな

『メタモルフォシス』 羽田 圭介

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SMクラブの女王様とのプレイ。
マゾヒズムの快楽に耽溺する男達の登場する二作を収める。

直木賞受賞以来、TV露出も増え気になって作品を読んでみました。

一作目の「メタモルフォシス」に登場する男の倒錯。
文体もリアルで私はマゾヒズムでないにしても感覚として重なる部分。


例えば自転車で山深いトレイルで迷い
一瞬落ちるような感覚は
恐怖に支配される心
登場人物の男と重なるなぁ。


ここから抜けれないどころか
エスカレートする欲望と快楽
何とも言えない魔を感じました。

この心の間と魔を表現する力量はなかなかのもので
それぞれ秘めた快楽ってあるものかも知れないですね


快楽のブラックホール
光をも歪ませるぐらいの恐怖と同じくらいの甘美がある
そんな不気味な怖いもの見たさってあるー。