風の音だけが週末のConversation

一粒の砂に世界を求め 野の花に天国を見出す 掌の中に無限を捉え ひと時のうちに永遠を築く この詩のように生きたいな

『石原莞爾―生涯とその時代〈下〉』 阿部 博行

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石原莞爾―生涯とその時代〈上〉』 阿部 博行
の続きとなる下巻


日本の命運を握ったひとり
軍人でありながら宗教家という一面もありつつ
真っ直ぐな人だったんでしょうね。

占領下にありながら
民間人を狙った絨毯爆撃や原爆は明らかな戦争犯罪であり
トルーマンこそ戦争犯罪者であると言う正論を臆せず述べたり

中国戦争の終結させ来るソビエトとの戦いに備えよや
満州を理想国家とし、どの人種も平等であるようにとの思想や指示に

アメリカとの戦争には負けると公言し
対米戦争には反対であった山本五十六とのすれ違いによる幻の会談にしても
これは石原莞爾にとっても日本にとっても宿命だったのだろう。

東条英機との確執により予備役とされ
危険分子として憲兵に監視される中での活動や発言。

日本の鍵となる一片を知ることで
浮き出て見えて来ものもありますね。

先を見通せる豪傑は
混沌とした今の日本にこそ必要なのかも知れないな。