直木賞受賞『何者』のアナザストーリー 6篇
光太郎が出版社に入りたかった理由
理香と隆良の馴初めは?
瑞月の両親に起こった出来事とは?
拓人を落とした面接官は今・・。
収録作品
『水曜日の南階段はきれい』
『それでは二人組を作ってください』
『逆算』
『きみだけの絶対』
『むしゃくしゃしてやった、と言ってみたかった』
『何様』
こうしてアナザーストーリーを読むと「何者」の世界が広がるなぁ
彼らは何を思い悩み、夢見たのか?
背景が加わることで厚みが増しました。
就活に留まらない人生の分岐点となる就職や出会い。
誰もがちょっとした偶然の産物で今があると言っても過言ではないと思うのですが
ある視点で時系列を追うと
何らかの因果関係のあるものって気もします。
それぞれが選択するには
不確定な未来への何かの因果関係のある選択
それが素敵な思い出の上にあるならば
心持ちも違うし、根底にある決意があるならば
違う人生を歩むんじゃないだろうか?
人生ってそんなことの繰り返しですが
それぞれの分岐となる就活と選んだ側も迷いや日常もあったり
当然なのですが、まさに”何様”なわけで
面白いですね。
自意識が邪魔する日常の行きつく場所
そこでまたドラマティックな物語が生まれるものかな
作品に当たり外れはあれども
朝井リョウさんのこういう作品は巧い!