風の音だけが週末のConversation

一粒の砂に世界を求め 野の花に天国を見出す 掌の中に無限を捉え ひと時のうちに永遠を築く この詩のように生きたいな

『式日』

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線路で彼女と出会う。
風変わりな出で立ちで“明日は私の誕生日なの“と言い続ける彼女
不思議な出会い、彼女とカントク、心を開いてゆく31日。

エヴァンゲリオン」の庵野監督作品
内面へ向かう精神、斬新な突然のクローズアップ画像
まるでエヴァの世界の延長のようだってのが第一印象。

式日ってどんな意味なのか調べてみたら
「儀式を執り行う日」とある

あの妄想に走る女性の繰り返される『誕生日』は儀式なのだろう


異色の配役も独特の世界でした
主演は映画監督の岩井俊二に女性は原作者の藤谷文子
その二人がほぼ全篇二人っきりで出ずっぱりなんでアングラ演劇みたい。

映像も水浸しの床に赤い傘と赤いろうそくが一面に並ぶなど
真の愛に目覚めていく過程を叙情的に描写。

この作品に流れる独特の緊張した空気。


前に進まない二人


嚙み合わないセリフ

少女の突飛な行動に危うさがある
現実と向き合うことの出来ない少女が未来に未来はあるのか?

いや、必要なのか?
未来を拒否し続ける女がカレンダーに誕生日を記す

少しは未来に光指すラストかな
なかなか実験的で斬新な作品
唯一無二の世界はさすが庵野監督ですね。