ジョナサンは父の死を切っ掛けに鬱による自殺願望に囚われてしまう。
精神病収容施設でセラピストや同じ病院に入院するトビーとの友情を築いていくが…。
19歳の頃、同じように精神的不安定ってあったように思い出す。
自殺願望まではなかったけどもいつ死んでもいいような
投げやりでどこか人生を達観してた日々。
どこかこの主人公に共感するんですが
この繊細さとナイーブな脆さを持ってる人が一緒に暮らし
共感し合うことはセラピーの人が言うかなり危険なことである。
何故ならば自殺しどちらかが亡くなった場合の喪失感たるは
可成りのダメージで再起不能にも成りかねない。
だが人は危うい関係を築きながらも
人によってまた生きる希望であったり
絆によってまた明日を生きる糧にもなりうる。
あの夜の街を走って逃げたジョナサンとトビーの友情の夜や
トビーとのパーティでの会話「何気ない事を伝えられなかった」って一言。
その何気ない日々や友情が人をこの世界に結び付け
生きる糧になることか・・。
岸壁の淵から帰るレイチェルとジョナサンが物語る。
痛々しいまでに繊細な青春の秀作でした。