風の音だけが週末のConversation

一粒の砂に世界を求め 野の花に天国を見出す 掌の中に無限を捉え ひと時のうちに永遠を築く この詩のように生きたいな

『その日、朱音は空を飛んだ』 武田綾乃

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学校の屋上から飛び降りた川崎朱音。
そこに秘められたものとは何なのか?
クラスメイトの証言や心境を章事に登場し真実とは・・。

何とも読み終わって真実を知ってもゾッとするような
嫌な感じのする所謂、イヤミス(嫌な感じのするミステリー)。

学生の頃を思うと
死にたい分けでもないのに生きたくもないような
境界の曖昧な時代であったのはありますが

ここにいじめに似た圧力だったり
友人関係やスクールカースト、家族や教師もあっったりと
複雑に絡んだ中で繊細な心や虚栄心やら競争心を考えると
何だか悍ましく怖くもなる時代。

自分の命よりも大事なこと
この破壊力の凄まじさ

他者がどう評価するかなんてものよりも
閉ざされた世界の上下は絶対的な価値なのでしょう

この悍ましく恐ろしい心の隙間にある闇を
周りの視点からも上手く描いてて
イヤミスインパクト凄し

かなりメンタル遣られる劇薬ともなる一冊。
刺激の強い変わったスパイス好みの方にお勧め。