風の音だけが週末のConversation

一粒の砂に世界を求め 野の花に天国を見出す 掌の中に無限を捉え ひと時のうちに永遠を築く この詩のように生きたいな

「博士の愛した数式」 小川洋子

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映画を先に見てから原作が気になり読んでみました。
原作もいいですよねぇ。
本のいい所はページを捲る間の行間やページの合間に
思いが重なる所かな?
時間経過と共に√と母親と博士の心の変化や
思いの深さが心に沁みました。
さて内容ですが・・
日頃、人の財産ってお金だけじゃない
思いや多くの記憶がその人の財産なんだと言ってた自分に
疑問を感じましたねぇ。
イタリアの格言では「金銭は幸福を与えない」ってあるそうですが
博士のシンプルな暮らしに記憶の蓄積が出来ない彼は不幸なのか?
そうじゃないんだなぁ・・。
大事な事の多くは自分の記憶の中だけじゃない
慕う人の記憶に残り、思いが受け継がれる事
そんな幸福もあるものだなぁ何て思いましたねぇ。
e^πi+1=0
カオスから紡ぎ出される美しい数式・・。
人生も複雑な要素の中にある解は
シンプルで美しいものなのかも知れませんね。


<映画版のレビュー>
http://blogs.yahoo.co.jp/gogo_yellow_bicycle/47144576.html