風の音だけが週末のConversation

一粒の砂に世界を求め 野の花に天国を見出す 掌の中に無限を捉え ひと時のうちに永遠を築く この詩のように生きたいな

『裂けた風説』森村誠一

5つの短編からなる推理小説
その為だからか?
人物の細かいディテールが描かれてない
それは推理小説の宿命でしょうか?
それでは読みものとしての完成度は下がってしまいますよね?
最初の作品『裂けた風説』の人のいい銀行マンの謎解き
そのシュールな最後はTV『世にも奇妙な物語』を思わせるオチ
「うーん」そう来たかって意外性はあるけど
深い感嘆はない・・。
『殺意の接点』では時代背景もあってか?
男のエゴ丸出しの話そんな時代だっけかなぁ?
何て余計な事考えてしまうんですよね・・。
『”自殺”殺人事件』は中々な作品
これも男のエゴを背景にしてますが
その裏返し的な強い意地悪な女性が出て来ますけど
これが面白いんですよね。
最近見かけないけど元大学教授の田島さんの論理みたいでねぇ・・。
推理小説のトリックとしては弱いけど・・。
そうとは言えそれぞれの個性的で意外性のある短編でした。