高校1年生のタカオは靴職人を目指し日々バイト
ある雨の日、学校をさぼり靴のデザインを考えてた公園で謎めいたユキノに出会うー。
2014年ドイツのシュトゥットガルト国際アニメーション映画祭「ITFS」長編映画部門、最優秀賞を受賞作品
人が生きてると超えられそうにないような壁や悲しみに触れて
道の途中で佇むことってありますよね。
そんな時に心を温めてくれるような人の存在は
人生を再び歩けるような力を与えてくれる。
別れ際のシーンで
万葉集の短歌 「雷神(なるかみ)の 少し響みて さし曇り 雨も降らぬか 君を留めむ」と言い残して去るシーンがあるんですが
時を経て出会った庭園でタカオは
返し歌で「雷神(なるかみ)の 少し響みて 降らずとも 我は留らむ 妹し留めば」と返す
素敵なシーンでした。
雨が美しいく描かれ
二人を結び着けるドラスティックな要素となる
人生に降る雨も
素敵な出会いを運ぶんじゃないだろうか?
そして「もっと遠くまで歩けるようになったら」・・
冷たい雨の過去も
温かくなるような未来
短い作品ですがシナリオ、絵のクオリティの高さ
鳥肌ものの素晴らしさに
しばし呆然するぐらいの作品。