風の音だけが週末のConversation

一粒の砂に世界を求め 野の花に天国を見出す 掌の中に無限を捉え ひと時のうちに永遠を築く この詩のように生きたいな

『ヤバい経済学 ─悪ガキ教授が世の裏側を探検する』  スティーヴン・レヴィット , スティーヴン・ダブナー, 望月 衛

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米国の経済学者が、日常であるニュースやトピックを経済的に分析
経済学の基礎となるインセンティブの概念。
全米100万部超のベストセラー翻訳版。


タイトルと売り上げランキングによって興味があり読んでみました。
分析内容はこんなラインナップ
・不動産広告の「環境良好」の隠された意味って?
・90年代のアメリカで犯罪が激減したのはなぜ?
・勉強ができる子の親ってどんな人?
・銃とプール、危ないのはどっち?
・力士は八百長なんてしない?
・学校の先生はインチキなんてしない?
・ヤクの売人がママと住んでるのはなぜ?
・出会い系サイトの自己紹介はウソ? 


数字とそこから導き出される考察結果
かなりリアリティと説得力があり
面白く最後まで一気に読んでしまった。

この中で共通してインセンティブにつて語られるんですが
端的にいうと「ある人の意欲を引き出すために、外部から与える刺激」のことで
翻訳では「意欲刺激」とか「誘因」とか、もっと具体的に「奨励金」とか「報奨金」となっている。
著者のD・レヴィットさんは、「経済学とはこのインセンティブを研究する学問」と言ってます。

確かに政策に対する人の反応はこのインセンティブが全てとも言えますね。
仕組み造りの経済学的視点を考慮するのはやって貰いたいもので
世界の事情もそうかな?

中国の傍若無人な振る舞いもそこにインセンティブがあるからでしょうね。
それは政府に向かう国民の不満回避ってインセンティブかも知れないし
ここに注目し戦略的に回避しないと
正論を言ってるだけじゃ何も変わらないもの

国内においても政策に利権や利害が優先される日本には
この思考が欠けてるような気がします。

社会の暗部が明らかになるヤバい経済学の論理

割に合わない非合法活動にならざるを得ない人々の存在をも浮彫にする視点 
経済学は興味深い。