アイスランド、ギリシャの島、フィンランド、ラオス、トスカナ地方、熊本の旅
村上春樹、紀行文集。
村上主義者の私。
長編も短編もエッセイも紀行文も勿論例外なく大好物。
アメリカでの暮らしの何気ない生活
彼が行ったジャズバーからの音が聴こえそう
村上春樹の何気ない一言が心に響く。
信心深い国ラオスへ
もっとも印象深い文章が
「僕らはあまりきちんとものを見てはいなかったんだな、ということだ。
僕らはもちろん毎日いろんなものを見てはいるんだけど、でもそれは見る必要があって
次々に巡ってくる景色をただ目で追手っているのと同じだ。
何かひとつのものをじっくりと眺めたりするには、僕らの生活はあまりに忙しすぎる。
本当の自前の目でものを見る(観る)というのがどういうことかさえ、僕らにだんだんわからなくなってくる。
でもルアンプラバンでは、僕らは自分が見たいものを自分でみつけ
それを自前の目で、時間をかけて眺めなくてはならない(時間だけはたっぷりある)。
そして手持ちの想像力をそのたびにこまめに働かせなくてはならない。
そこは僕らの出来合の基準やノウハウを適当にあてはめて、自発的に想像し(ときには妄想し)
前後を量ってマッピングし、取捨選択をしなくてはならない。」
全くの同感であり、その通り!
日々見てる様で見てないシーンの数々。
そこに見たいものを見つけ思考し想像する時間が必要なんだ!
タイトルにもなってる「ラオスにいったい何があるというんですか?」
何か在るのか分からないから
行くのであり感じるものを求め旅する。
旅とはそう言うものですよね。
パッケージや中身の積み込み過ぎる昨今の旅
旅の本当の意味を少しは考えるのにいい機会になりました。
やはり素敵な旅をするんだなぁー
紀行文もいいね。