風の音だけが週末のConversation

一粒の砂に世界を求め 野の花に天国を見出す 掌の中に無限を捉え ひと時のうちに永遠を築く この詩のように生きたいな

『博士の本棚』 小川洋子

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私の好きな「博士の愛した数式」に関係した本かと思ったら
http://blogs.yahoo.co.jp/gogo_yellow_bicycle/47747905.html
小川洋子さんが、読まれた本のレビューやエッセイが書かれている本でした。

読んでると本と書く事もさることながら
読書することへの愛情に満ちたレビュー
しかも私も好きで読んでた作品を
小川さんが近い感想を書かれてるのを目にすると
何ともシンパシーを感じて嬉しいものですね。

作家、ポール・オースターの言葉
「昔からずっと、私の夢は唯一、ものを書くことだった」
小川さんが栞を外すことはないだろうと書かれてるこのオースターの一言。
言葉を愛し共感し、生きる支えになった一行
誰かの一言で人生を変えるぐらいの影響を与えることもあるもの
また、こうも書かれてます

「人生の尊さを示すこと、ただそれだけなのだ。
作家は人間が犠牲の心を持った存在であることを
何度でも書いてゆかなければならない。
たとえ自分の発する言葉が相手に届かないと分かっていても
あきらめず、愚直に、同じことを繰り返さなければならない。」

この真摯な人生が凝縮され
奇跡のような物語を生み出す
ホント本ってすばらしいとしか言いようがないなぁ
私も本が大好きで
今でも本屋さんや図書館が大好きな場所。

どんな出会いがあるのか?
私を魅了する未知の物語がそこに存在し
生きること全てに繋がる感情の数々が
自分にもたらすであろう発見への冒険
あぁぁ、いい本に出会いたいな。
そう、思わせるエッセイでした。