嘗ては妻である桃子も愛人をして略奪婚をしたのたが・・。
話をより巧みに浮かび上がらせるのが
この凝った構成にあるんですよね。
途中まで相手の愛人の日記かと思えば・・
桃子自身の過去の日記と現在の進行で
見事に今の心理描写と過去の心理を対比しながら
時の経過を表現しつつ心理を浮き彫りにする
吉田修一恐るべし作家だと感心すること仕切でした。
現実の世界ってものは偶然で奇怪的なもの
略奪婚すると略奪婚されるとか・・。
小説のように実際あるんですよね。
だらしない男が悪いのは間違いないけど
引き寄せる女も一端ありそうだよね
心の隙間と言うものが原因なのか何なのか?
相手にあるものなのか?
肯定は出来ないけども
そうなっちゃう人の心の間とか弱さとかさってあるよね。
桃子の求めるものは何なのか?
シンプルなんですが
必要とされ愛されるってことなんだろうな。
一言でいい表せない複雑な感情を
この作品全体で見事に表現されてると思うんですよね。
吉田修一の他の作品も読まないとなぁー
全部読みたい力量のある作家。