風の音だけが週末のConversation

一粒の砂に世界を求め 野の花に天国を見出す 掌の中に無限を捉え ひと時のうちに永遠を築く この詩のように生きたいな

フェリーニの 『道』はジェルソミーナを想像すると胸が詰まる思い。

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旅芸人ザンパノはアシスタントとしてジェルソミーナを親から買う。
ザンパノの破天荒な生き方と、素直なジェルソミーナは
街から街への旅のその日暮らし。
そこにある出会いと別れとは・・。
1956年のアカデミー外国語映画賞を受賞。

最初に見てから何年たっただろうか?
ライ麦畑でつかまえて」にしても
学生時代の時とは明らかに心象が変わる。
それだけ人生を過ごす年月で見えないものが見えるようになるのかも。

さて、この「道」はやっぱ心に衝撃を残す力があり
作品が光を放ってました。

先程、書いた見えなかったものとは
ジェルソミーナの豊かで繊細な表情
悲しみに耐え、涙を浮かべる表情だったり
パッと喜び光挿すシーン
深い感情の表情に魅了され

そして運命的なイル・マットの出会いと言葉。
「誰だって誰だって役にたつんだよ。」
「この石ころだって役に立つんだよ。」
ピュアな心に刻まれた言葉。
ここから数年の月日・・・。
ザンパノの嗚咽のシーン。

甲斐バンドの曲「ブルー レター」って曲は
この映画の影響があったとインタビュー記事を読んだことがあるけど
まさにあの「暗くうねる波に、入って行く・・」って部分はまさにここだ。

男のわがままと信じる女の構図って
歌にしても文学、映画でよくありますが
単純に語ることの出来ない感情は
長い物語によってのみ伝わるものですね。

映画ってホントいい!!
伝わらない想いとすれ違い。
人と人の間にある感情の源にあるものを

ちょっとだけ信じてみたいな。