風の音だけが週末のConversation

一粒の砂に世界を求め 野の花に天国を見出す 掌の中に無限を捉え ひと時のうちに永遠を築く この詩のように生きたいな

『龍神の雨』 道尾秀介

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梅雨も明けたけど
先日まで激しい雨でJRが遅れたりしてました・・
そんな梅雨空に龍が舞う姿を想像したりしてね。
この『龍神の雨』に出てくるシーンも雨がよく出てましたが
世の中に平等に降るだろう雨が・・・・実はそうでないんですよね。
ある人にはボタンを掛け違える切欠になり
ある人には人生の変えてしまうほどの出会いとなることもある
事件の切欠も雨だったよな・・
人の心理にも天候は影響するんだと
昔に何かで読んだことがあるけど
人の心にある光と影
だらしなく引きこもる親父が復帰しようとする気持ちだったり
誠実な蓮の持つ影の殺意だたったり
店長の裏側に潜んだ秘密とかさ・・
ほんの些細な何か
例えば・・雨が切欠でそうなことにってことあるんですよね。
ラストに繋がる話の意外性よりも
それを軸に人の心のすれ違いを
浮かび上がらせる構成の巧みさに感心。
人生に降り続く雨の中に見る
龍は何を想い空を舞うのだろうね・・。
厚い雲が空を覆い移ろう空に思う。