風の音だけが週末のConversation

一粒の砂に世界を求め 野の花に天国を見出す 掌の中に無限を捉え ひと時のうちに永遠を築く この詩のように生きたいな

『彼女がその名を知らない鳥たち』

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過去の男が忘れられない女と彼女を愛する男
女の過去と失踪事件の真相とは・・。
監督:白石和彌で原作:沼田まほかる

さすがイヤミス(嫌な感じのするミステリー)の女王沼田まほかるさんの作品。
出る人は最低人間オンパレード。

軽薄、DV、金の亡者、不潔、クレーマーやら・・。
応援したくない人達ですが、少しずつそのずるさが分からなくもないのが
この巧みさに加えて監督の白石和彌さんのバイオレンスはリアルさにズシンと来ました。

何より絶賛は主人公の十和子演じる蒼井優さんが現実としか思えない演技力
不安定な感情の起伏、表情、声のトーンやセリフに至るまで
完璧にこの嫌な女を演じ怖いぐらい。

ラストの冴えない男の願いが切実で胸に迫り飛び立つ鳥達と共に印象的。
う~ん胸が苦しく切なく恐ろしい感情が湧き起こる。