作家の角田光代さんがイタリアの岩山トレッキングに挑戦し・・。
表紙と角田さんのトレッキングで感じることが
気になってページを捲りました。
どうやら最初はアルプスのトレッキングを軽く見てた様子ですが
日にちを重ねる毎に苦労の先にある達成感を感じ
同行したガイドとの語らいや食事にもページが割かれてます。
歩くことが勿論メインですが
背景にある人や自然のスケールを頭で想像するなんて
いくら作家であってもそれを超えたものがありますよね。
読みつつ感じたのは私の趣味である自転車にも共通する部分が多いんですよね。
面白いと感じる方向性が似てるのかな?
自転車も自分の足でそこに行くこと
そしてその工程にあるもの全てが目的であると言ってもいいぐらい
貴重で多くの情報や感動を受けとります。
印象的だった話で日本に来て禅の修業もしたガイドの言葉
「山に登ってると、頭のなかが空っぽになる。禅も同じ。自分自身が空っぽになる。
それで自分以外の何か大きなものと一体になるという実感がる。山と禅は似てるんです」
それに対してあとがきで
角田さんはマリオさんと同じ思いだと書かれてて
角田さんも「・・自分の手で触れ、自分の目で見ること。何か書くときに、自分が課してる唯一のことだ」
なるほどなぁー
文章を綴るって行為と山に登ること
そして禅の修業や自転車も共通した喜び
何だかよく実感として分かるんですよね。
体験することで感じる心の奥に
深く突き刺さるものとその温度は
実際の体験でしか得られない深いものなんですよね。
まだ見ぬ景色やそういった体験に繋がる行為って貴重で尊い
あー人生まだまだやりたいことがあるなぁー
未知な旅に出て素敵な出会いたいそんな気持ちになる本です。