風の音だけが週末のConversation

一粒の砂に世界を求め 野の花に天国を見出す 掌の中に無限を捉え ひと時のうちに永遠を築く この詩のように生きたいな

『サラの鍵』      ~現代は過去のすべての上に存在するものじゃないかな~

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ナチス占領下のパリでユダヤ人一斉連行によって逮捕された少女サラとその家族。

それから60年後。ジャーナリストのジュリアがアウシュヴィッツに送られた家族の取材し
自分のアパートで起こった悲劇とは・・。

作品中にシラク大統領の発言が挿入され
フランス警察もユダヤ人迫害に関与した事実
ヴェルディブ事件」と言われてる歴史の闇

現代でもイスラエルアラブ諸国の戦争も
その解決されないユダヤ人と因縁でもありますし
戦争でなくとも優秀なユダヤ人の力を恐れ

迫害する仕組みってものは多く存在しますよね。

さて、物語は人の憎しみや憎悪するような差別が厳然とある時代

凄惨を極めるような人の仕打ちに
人の善ってものや神の存在を疑いたくなるような展開で

納屋に逮捕を逃れる為に閉じ込めた弟を救いたいと願うサラの少女期と
現代のジャーナリストが交互に場面転換されつつ
過去と現代が浮き彫りになる構成はすばらしい。


サラの生涯が明らかになる中で

人が犯しつつある差別の本質とな何なのか?

ユダヤ人の背負ったものは何なのか?

国の背負った歴史も
個人の闇と秘匿された話も
せりふの中で
「真相を知って誰かが幸せになるのか」と問われてジュリアには答えられないシーンがあるけど


現代はすべての過去の上に成り立ち存在するもの

真実とはそれぞれの生きた証であり

存在そのものなんですから・・。
それを踏まえて明日を生きる


かなり重くもありながら
希望の持てるラスト

ガラス越しに見下ろす街
あの手の向こうにある光を感じるラストは好きだな。

なかなかの秀作です。