風の音だけが週末のConversation

一粒の砂に世界を求め 野の花に天国を見出す 掌の中に無限を捉え ひと時のうちに永遠を築く この詩のように生きたいな

『本能寺の変 431年目の真実』 明智 憲三郎   定説よりも真実に近いんじゃないだろうか?

イメージ 1

問題だらけの本能寺の変の定説を
多くの資料を元に再検証する本。


日本史のターニングポイントと言っても過言じゃない事件で
真相は明らかになってると信じ込んでますが多くの矛盾や疑問があるんですね。
・信長との不仲説・早過ぎる中国大返し・家康の伊賀越えなどなど・・

ここに迫るのは関係者の日記に記された言葉を丹念に拾い
動機やその後の動きを時系列に並べ
浮き出てくる真実!?
仮説は定説よりも真実に近いんじゃないだろうか?
そんな力と熱量には感動ものです。

ミステリーを読むように読みきりました。
やっぱ歴史は面白いなぁ~
人の生きた重みやそれぞれの生き様。

それぞれの登場人物に思いを馳せながら
想像する時間。
何ともいい時間です。

興味がある方にはお勧め。


ーー目次ーーー

プロローグ【問題だらけの本能寺の変の定説】
◆第一部 作り上げられた定説◆
第1章 誰の手で定説は作られたか
勝者が流布した偽りの真実
秀吉の宣伝の書『惟任退治記』
改竄された愛宕百韻
改竄の動かぬ証拠
宣伝書に込めた秀吉の意図
秀吉伝説を作った『太閤記
光秀伝説を作った『明智軍記
権威付けた細川家記
定説を固めた高柳光寿神話

第2章 定説とは異なる光秀の経歴
将軍義昭の足軽
細川藤孝の中間
フロイス証言の信憑性
幕府奉公衆としての出世
義昭を離れ信長のもとへ

第3章 作られた信長との不仲説
史料が記す親密な関係
『甫庵信長記』が作った相克
矮小化された二人の人物像

◆第二部 謀反を決意した真の動機◆
第4章 土岐氏再興の悲願
愛宕百韻に込めた祈願
土岐氏の栄枯盛衰
愛宕百韻を完全解読
太田牛一が書き換えた愛宕百韻
なぜ脇句・第三も改竄されたのか

第5章 盟友・長宗我部の危機
利三兄弟と長宗我部の絆
長宗我部氏と土岐氏
四国問題の鍵を握る石谷頼辰
畿内・四国同盟に訪れた危機

第6章 信長が着手した大改革
織田家の長期政権構想
信長の「唐から入り」
信長のコンキスタドール
これが謀反の真の動機

◆第三部 解明された謀反の全貌◆
第7章 本能寺の変はこう仕組まれた
六月二日の未解明の謎
光秀の兵が出した答
家康・順慶呼び出しの謎解き
織田信忠見落としの謎解き
安土城進軍の謎解き
信長の油断の謎解き

第8章 織田信長の企て
天正十年の作戦発動
家康領の軍事視察
なぜ「家康討ち」なのか
信長の最期の言葉
本能寺から脱出した黒人小姓
彌介が伝えた信長の最期*
安土城の密室での証人

第9章 明智光秀の企て
謀反の決意と模索
光秀の決断「時は今」
吉田兼見の偽証
光秀が奏上した「家康との談合」
談合にいたもう一人の人物
藤孝が発した警告
成就するかに見えた謀反
狂いだした歯車
山崎の敗北、そして滅亡

第10章 徳川家康の企て
作られた伊賀越えの苦難
謀殺された穴山梅雪
天正壬午の乱の策動
動かさなかった西陣
手間取った光秀援軍
注目すべき津嶋への陣替
山岡兄弟の奇妙な行動
イスパニア商人が残した証言
安土城放火の真犯人

第11章 羽柴秀吉の企て
早過ぎる中国大返し
準備されていた和睦
秀吉が待望した光秀決起
謎の「杉原殿」
破格の論功行賞
細川藤孝の決断
秀吉の巧みな情報操作
三者による秘密の封印

◆第四部 叶わなかった二つの祈願◆
第12章 祈願「時は今あめが下なる五月かな」
明智氏による土岐氏再興
春日局の異例の取り立て
落ち延びた光秀の子供
時を繋ぐもの

第13章 祈願「国々は猶のどかなるとき」
豊臣秀吉の唐入り
千利休切腹の真実
関白秀次切腹の真実
エピローグ【本能寺の変の定説を固めた国策】
謝辞
付録
1本能寺の変「日表」
2光秀「年表」