風の音だけが週末のConversation

一粒の砂に世界を求め 野の花に天国を見出す 掌の中に無限を捉え ひと時のうちに永遠を築く この詩のように生きたいな

『推し、燃ゆ』 宇佐見りん

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「やめるときも健やかなるときも推しを推す」あかり
そんな日々、「推しが燃えた。ファンを殴ったらしい。」
炎上する推しにあかりの人生は・・。
第164回芥川賞受賞作

誰もが何かを情熱を傾け生きてると思うのですが
推す存在が全てのあかり日々
ちょっと違うのはその深度が違いかな?

スマホ、ネット、趣味、異性、金、酒、薬などなど
誰しもが何かに嵌り
それが永遠に続く熱病のように取り憑かれ
稼いだ全てをつぎ込むことも珍しくないですよね。

対象が人である場合って
思い描いた理想から離れて
思いも寄らない発言や行動ってあるもので
全てを受け入れることが出来るのだろうか?

嵌った甘美で満たされた理想の推しとの
幸福な世界の崩壊を想像すると滅びの美学みたいなものがある。

経験することでしか味わう事の出来ない濃厚な人生の時

これが全てと言い切れる明確な対象の存在って素晴らしい。