京都の大学でドイツ語を学ぶ乙女たちのお話。
第143回芥川賞受賞。
アンネ・フランクを密告したのは誰かということと
今の密告や噂がリンクしてて凝った構成の話でした。
乙女では噂や横並びの連帯感は今もあるんだろうなぁー
何だか閉塞感に窒息しそう。
閉鎖的な女性社会のなかで
異端児を見つけてイジメることによって出来る連帯感
バッハマン教授の得意なキャラクターによって
より妙な構造が構築されてて
独特の世界を展開してますね。
それを乗り越えるみか子の成長と葛藤
平穏に見える乙女の世界に吹く風
そんな乙女の世界に恐れを感じながらも
何か突き動かす衝動に
可能性をも感じるものですね。