余命宣告を受け死ぬまでにやっておくべきことがあった。
失踪した夫、休業していた家業の銭湯、学校でいじめられる娘の独り立ち、娘への秘密の告白。
第40回日本アカデミー賞、6部門受賞、内2部門では最優秀賞作品。
家族の難題、懸念を抱えたまま突然の余命宣告
ひとつひとつをクリアする度にそれは死への近付くことでもある。
そんなことを考える時間もないぐらい目の前のやるべきことをすることで
正気を保てるのかも知れないですね。
主演の宮沢りえさんの演技が見事過ぎて
この設定がリアルに胸を抉るように突き刺さる。
娘の杉咲花さんも素晴らしかったなぁ。
死ぬ時は一人ですが、そこへ至るまでの道のりは多くの人に慕われ
想いを遂げるとなると、そこへの道のりは全く違う人生となる。
「・・逃げいないで・・」と娘に言った言葉そのままに自分の人生も逃げない
どうであっても、受け入れ進む姿は娘への今後に生きる糧になるだろう。
ラストシーンの集まった人々
彼らもまたそれから逃げないで向き合う。
湯を沸かすほどの熱い愛があれば何事も超えられる。
いい余韻が胸一杯に広がる。