風の音だけが週末のConversation

一粒の砂に世界を求め 野の花に天国を見出す 掌の中に無限を捉え ひと時のうちに永遠を築く この詩のように生きたいな

『流浪の月』 凪良 ゆう

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真実と事実の乖離から時を経て出会う二人
二人への逆風の中どう生きるのか・・。
2020年本屋大賞受賞作品

心からの想いを伝えられないもどかしさ
お互い想いと裏腹な人生の巡り合わせの悲劇の数々。

悲劇の渦の中で巻き込まれる関係する人々
他者の行為が良かれと思う善意であったりすると

こえまた深い傷と悲劇的な乖離が生まれるものですね。

物語の中でDV男が出て来ますが
単純に悪い奴でもなく、彼の宿命のような育ちがあり
彼に言う「私も酷いことしたね」って言う言葉に深く心に刺さるものがありました。

多くの善意からの行いによる悲劇に胸が痛む。

冒頭に書いた真実と事実。
その人においての良し、悪し

二人の想いを遂げる難しさ
だからこそ、通じ合う事の尊さがあるのだろう。