風の音だけが週末のConversation

一粒の砂に世界を求め 野の花に天国を見出す 掌の中に無限を捉え ひと時のうちに永遠を築く この詩のように生きたいな

『黒牢城』 米澤穂信

織田信長に叛旗を翻して有岡城に立て籠る荒木村重
混乱した城下で起きる難事件
説得に訪れた黒田官兵衛を捉えた官兵衛に謎解きを求めて・・。
第166回直木賞受賞作品
第12回山田風太郎賞作品
 
本願寺や百姓らと連携し
「進めば極楽、退けば地獄」と唱える本願寺
信長軍も近付き極限の状態となる城内は疑心案義
 
謀反人は誰なのか?
迫る織田軍、時間と兵糧
設定の勝利ですよねぇ
この状況にミステリー心を擽られますもんね。 

人質と非情な有事の中でも、人は良心を持ち
駆け引きする心理戦もあり 
そんな窮地の中で事件を推察する軍師の黒田官兵衛の存在
 
このワクワクする状況で意味深な言葉に入り込む
謎の多き歴史的決断の背景を推察するロマンに浸る。